手帳づくりにかける想い
田中手帳の手帳イズム

田中手帳のエポックメーキング

創業以来手帳一筋の田中手帳の歴史の中でも、印象に残る数々の仕事があります。短期間に大量の手帳を生産するご注文、通常の手帳製本ラインでは量産が困難な高い要望など、数え上げればキリがありませんが、これらのご注文のおかげで田中手帳の技術が向上し、さらにお客様からの信頼につながったのも事実です。ここで、ほんの一例をご紹介します。

・1種類を1200万冊
大手通販会社のレシピブック(1993年)は、何と10カ月で約1200万冊を製造。本文の厚みはわずか2ミリ以下のため、通常の手帳くるみ機では対応できず、思考錯誤の末「平ぐるみ」という手法を考案し、専用機を開発。2交代で10カ月フル稼働しました。
・1965年以来続くロングセラー手帳
大阪府議会の議員手帳は、1965年以来、今も継続して受注している田中手帳のロングセラー商品です。
・手帳の常識を変えた表紙カバーのない手帳
通常、手帳はほとんどがカバーなどに差し込まれるかカバーを糊止めするかですが、このナチュラルテイストのノートは素朴感が売りであり、白い表紙にもかかわらずカバーなしで「裸」のまま販売されるため、製本過程での「汚れ、キズ」は厳禁。表紙への機械の接触回数を極力減らす、接触部分をテフロン樹脂でカバーするなどで汚れ・キズの軽減を図りました。このような厳しいご要望に応えることで、設備の清掃・メンテナンス等の意識や、商品への期待イメージを理解する意識も高まり、「知識蓄積」となっています。
・手帳製本のみからワンストップサービスへ
1985年(昭和60年)頃から受注形態が大きく変化しました。それまでは、「刷本(印刷物)受け→手帳製本のみ」の受注が大半を占めていましたが、「写植→製版→印刷→手帳製本(+ビニール表紙手配等+梱包等)」へと、より「川上」からの受注へと変化してきました。現在では、受注件数の約75%(売上ベースだと約90%)がDTP編集からの受注となりました。