手帳制作時の注意点


DTPについて

  • ・手帳製本は基本的に16ページが一単位(一折)として構成されるため、総ページ数は16ページの倍数で企画・制作を進めてください。8ページや4ページの端数はご相談ください。2ページは不可となります。(サンプル台割表をご参照ください。)
    [サンプル台割表はこちらから]
  • ・代表的レイアウトサンプルなどお使いいただける資料をご用意しております。
    [レイアウトサンプルはこちらから]
  • ・デザインをおこなう際、天・地・ノド・小口の仕上り線より4ミリ以内には「切れて欲しくない情報」は配置しないことをお勧めします。

  • ・仕上り線まできっちりとレイアウトしたいデザインがある場合は、仕上り線より3ミリ外側に「ヌリタシ」を設けてください(天・地・小口のみ、ノドは不要)。

  • ・罫線は0.2pt以上で描いてください。0.2pt以下は印刷されない可能性があります。
  • ・多色刷の手帳(レギュラー4色)を制作される場合、版ズレの可能性がありますので細かい罫線、文字、数字は掛け合せを避け、単色(特色)で制作されることをお勧めします。
    版ズレの例
  • ・データ入稿の際は下記の「入稿データ確認シート」にご記入のうえ、必ず出力見本も添付しお渡しください。なお出力見本には仕上り線を入れてください。下記が当社の出力環境です。ご確認下さい。
    [入稿データ確認書はこちらから]

(田中手帳の出力環境)

■対応OS(2010.10現在)
 Mac OS
 Windows OS
■対応アプリケーション(2010.10現在)
 Illustrator (バージョンはCS4以下で保存ください)
 In Design (バージョンはCS4以下で保存ください)
 Quark Xpress (バージョンは3.3か4.0で保存ください)
  • ・エクセル、ワードなどオフィス系ソフトでの制作データは、DTPでは使用できません。
  • ・入稿データは必ずアウトライン化してください。書体情報(フォント)の相違で文字化けを起こすなど、正しく出力できないことがあります。
  • ・CMYKで制作してください。(RGBでは制作しないでください)
  • ・1色、2色印刷の場合でもCMYKのうち1色あるいは2色で制作し、刷色をDiC等でご指定ください。(4色掛け合せで制作しないでください)
  • ・CMYKの総掛け合せは280%以下で制作ください。印刷時のインク塗工過多による「ヨゴレ」事故の原因となる可能性があります。
  • ・イラストレーターによる透明効果やラスタライズ効果を使用した場合には、必ず使用の旨をお報せください。
  • ・配置画像は埋込みでなくリンクをお勧めしておりますが、埋込みをする場合には必ず画像がCMYK、解像度が350dpiであるかご確認ください。(埋め込み後は当社では確認できないため)
  • ・当社ではスミ100%は通常オーバープリントで出力されます。スミオーバープリントが必要な箇所と必要でない箇所が両方ある場合、必要でない箇所はスミ99%で制作ください。 スミ100% → オーバープリント = ノセ
    スミ 99%(スミ100%と同濃度で) → ノックアウト = ケヌキ
    で出力されます。
  • ・面付をお客様で行う場合は、添付の「面付指示書」を参考にしてください。(寸法、ページ数などの仕様をご連絡いただければ個別の面付指示書をご用意いたします。)
    [面付指示書はこちら]
  • ・印刷物支給でのご注文の場合、印刷物は「ウラ面」が上にくるようにパレットに積んでください。

用紙について

(本文用紙)

手帳の本文用紙として一般的に使用されるものは、手帳用紙、書籍用紙、上質紙の3種です。
1.手帳用紙
薄く、軽く、インクの裏抜けも少なく、手帳本文用紙としては理想的ですが、価格が高く流通量の少ないなどのデメリットがあります。紙色は白、クリーム、水色(受注生産)。
2.書籍用紙
手帳用紙と比べ価格が低く、流通量も安定していますが、裏抜け、「取り都合」の悪さなどのデメリットがあります。近年の在庫圧縮傾向により事前の在庫照会をお勧めします。紙色はクリーム。
3.上質紙
上記2用紙に比べ価格、流通量、取り都合では優っていますが、書籍用紙と同様に裏抜けの心配があります。紙色は白。特に45kgベース(52.3g/㎡)、55kgベース(64g/㎡)の薄ものを使用する場合は、筆記インクの裏抜け以外にも両面校正を実施するなどして印刷インクの裏抜けの検討をされることをお勧めします。近年用紙流通は在庫圧縮傾向にあり、事前の在庫照会をお勧めします。

用紙比較一覧

軽さ・薄さ 手帳用紙 > 書籍用紙 ≧ 上質紙
裏抜け耐性 手帳用紙 > 書籍用紙 ≧ 上質紙
価格メリット 手帳用紙 < 書籍用紙 < 上質紙
流通量 手帳用紙 < 書籍用紙 < 上質紙

(その他)

  1. 1.多色刷手帳(キャラクター手帳など)を制作する場合、微塗工紙の使用により印刷発色、見当を高めることが可能です。筆記性は下がるため事前のテスト実施をお勧めします。用紙の在庫照会も併せてお問い合わせください。
  2. 2.再生紙、FSC認証紙は流通量が少ない(または受注生産枠となっている)ため、ご使用にあたっては充分な準備期間が必要です。

(見返・紙表紙)

  1. 1.手帳の見返しや紙表紙として一般的に使用されるものは、クリーム帳簿紙、色上質紙、ファンシーペーパーです。
  2. 2.ファンシーペーパーは色、テクスチャーにおいて選択の幅があり、手帳にデザイン的なアクセントをつけたい場合に効果がありますが、流通量が少ないため事前の在庫照会をお勧めします。

表紙(カバー)について

  • ・手帳表紙(カバー)として一般的に使用される素材は、本革、合成皮革、PVC(塩化ビニール)です。
■本革
■合成皮革
■PVC
 (塩化ビニール)
  • ・本革は質感に優れ、最上級天然装丁素材として人気がありますが、価格が高く、調達に時間を要します。(ほぼ受注生産)
  • ・合成皮革、PVC(塩化ビニール)は本革に比べ価格は低く流通量も安定していますが、近年原反メーカーが在庫圧縮の傾向にあるため、事前の在庫照会をお勧めします。
  • ・箔押しを施す際、素材との「相性」が悪く(特に金、銀以外の色箔)色落ち等が発生する場合があります。事前のテスト実施をお勧めします。
  • ・オフセット印刷あるいは箔押しされた紙表紙を透明PVCカバーに差し込む際、インクや箔が透明PVCに移行剥離する可能性があります。対策として「耐コピー」配合の生地を採用することで移行剥離を軽減することは可能ですが、事前のご相談をお勧めします。

リボン(スピン)について

  • ・一般的にレーヨン素材が使用されます。お選びの色により「色落ち」の可能性もありますので事前にお問い合せください。
  • ・手帳の仕様により、リボンが取り付けられないものがありますので、事前にお問い合せください。
    (例:中ミシン製本、64p以下の束の薄いもの、紙表紙に印刷があるもの等)
カラーリボンサンプル

セットについて

  • ・エナメル表紙など鏡面加工がされているカバーはOPP袋と相性が悪い場合があります。事前にテストされることをお勧めします。